膀胱がんを克服!原因は「心の毒」だった!? 2014.06.17 Fさん(60代・男性) Tweet この記事は隔月発刊の機関誌「ザ・伝道」第148号より転載し、編集を加えたものです。 進行ガンの宣告 「こんなになるまで放っておく人、見たことないよ」 数年前、私は医師から膀胱(ぼうこう)ガンの宣告を受けました。1年ほど前から血尿のようなものが出ていたのですが、痛みもないので放っておいたのです。 それがある時、職場でトイレに行くと、ワインのような色の尿が……。さすがに青くなり、病院に駆け込んだのです。 ガンはピンポン玉大のものが一つ、ビー玉大のものが二つあり、膀胱の三分の一の表面にニキビ状のガンがびっしりできているとのことでした。 「すぐにでも入院して、膀胱全摘以外にないですね。人工膀胱になります。生活は不便になりますが……」 突然、ガンを宣告され、心の整理がつかない私を前に、医師は淡々と今後の処置について説明していきます。 (ちょっと待ってよ……。まいったな) ガンになった原因 「ガンというものは、ほとんどの場合、精神的なストレス、悩みや苦しみが原因になっています。(中略)心が病むと肉体も病んでくるのです」(『繁栄の法』より) すでに幸福の科学の教えを学んでいた私には、ガンになった原因が、自分の心のあり方にあることは分かりました。しかし簡単に受け入れられるものではありません。 日頃の自分の姿が浮かびました。友人や知人に幸福の科学をおすすめしながら、「心を調和して生きることが、大事なんだよ」と諭している自分……。 (人には分かった風なことを言って、自分の心のコントロールはどうなんだ) 病院を出て家路につきながら、そんなことを考えていましたが、ふとびっくりしたことがありました。進行ガンの宣告を受けたのに、昔からあれほどあった「死の恐怖」がありません。 (何かおかしいぞ。信仰を持っているからといって、体裁を気にして恐怖心を隠してるんじゃ……) 家族にガン宣言 その日の夕飯後、妻と当時大学生だった息子と娘に、病気のことをわざと明るく報告しました。 「はい! 今から発表します。私はガンになりました」 と、見渡せば、顔を曇らせる妻、黙っている子供たち。 家族の前でも本心を取り繕っている自分が、なんだか滑稽でもありました。 (まずいぞ。自分の心の闇や嘘を赤裸々にしなくちゃいけないんじゃないか……) それから間もなく、私は幸福の科学の本やCDをたくさん持って入院しました。そして、検査や人工膀胱のレクチャーを受ける合間に、病室のベッドで、真理の書を開きながら心を見つめていったのです。 心の毒の発見 心の作用でガン細胞をつくってしまったのですから、よほど心に毒を溜め込んでいったに違いありません。 当時、私は郵便局の局長を務めていたのですが、心が揺れるシーンとなると、やはり職場のことばかりが出てきます。 書類の処理が要領を得ない部下へのイライラ。何回も同じことを言わせる部下を見下すような思い。お客様へのサービス精神に欠ける部下にカッとなりそうになってしまうこと。 (なんでできない!)( バカヤロー、何度言ったら分かるんだっ) 面と向かっては言わないまでも、心の中では罵声を浴びせていました。 それは明らかに、部下を生かす思いというよりも、仏法真理で戒められている「瞋(じん)=怒り」の心です。 さらには、そういった自分の思い通りにならない出来事があると、何十分でも何時間でも、その事に不満を持って思い続ける癖があることも発見しました。それは、心の中でずっとグチを言い続けている「 癡(ち)=愚か」の心です。 私は要領もよく、人からは社交的と言われていましたが、外見からは分からない心の中は、人を責める思いや言葉が渦巻いていたのです。 心の中の謝罪 入院前、職場で病気のことを報告すると、「ゆっくりしてきてください」と、どことなくホッとしているように見えた局員たち。 (皆、こんな寛容じゃない上司の俺と仕事してつらかったのかな、本当に申し訳ないことをしてきたのかもしれない)。私は部下の一人一人に、心の中で詫びていきました。 次に私は、自分のそんな傲慢さがどこから来ているのか、人生を振り返っていきました。 私は父が会社経営をしながら議員をしている家の6男として生まれました。小学生になると子供のいない親戚に養子にいき、養父母からそれは大切に育てられました。 そして大学卒業後は、知人の紹介で郵便局に就職。29歳の時、縁あって大手航空会社の客室アテンダントだった妻と結婚し、家も新築。35歳で特定郵便局の局長に抜擢。その郵便局は、全国有数の商工団地にあったため、毎年抜群の営業成績をあげることができ、日頃の付き合いから政財界とのパイプも太くなっていきました。まさに順風満帆の人生。 私は、知らず知らずのうちに「慢心(まんしん)」していたのです。 多くの人に生かされて 日頃、部下に業務の手本を見せる時も、「どうだ」とばかりに接客したり、窓口業務についたり……。私の慢心ぶりが部下の鼻につかないはずはありません。 「『自分はよくやったな』とだけ思っている人は、忘れているものが多いのではないでしょうか。確かに努力はしたかもしれない。しかし、『その努力を反映する場を与えてくださった人びとがいた』ということを忘れてはならないのです」(『人生の王道を語る』より) 幼い頃よりお世話になった人の顔を思い出していくと、限りがありませんでした。大量の人に連綿と世話になりながら、今の自分がある。そのことを思うと、長い間忘れていた心を思い出しました。 それは「謙虚さ」です。 20代の頃の、素直で初々しかった自分が、まぶしく思い出されました。 「死」の覚悟 その合間にも、他の臓器への転移を調べる検査が何度となく行われ、私は「死」を覚悟し、腹をくくりました。 兄たちが原爆や病気で亡くなっていることも影響してか、物心ついたころから「死」の恐怖を抱いていた私でした。 しかし信仰を持ってからは、あの世の実在を確信。医師からガンを宣告された時、死の恐怖がなかった自分に驚きましたが、信仰によって護られていたのだと気づいたのです。 「これまでのことはすべて、自分で蒔いた種だ。仏に全託し、たとえどんな結果になっても受け入れよう」 今の自分にできることを 幸福の科学の支部では、支部長が「病気平癒祈願(びょうきへいゆきがん)」をしてくださっていると聞きました。 同じ信仰を持つ仲間がいて、いつも私のために祈ってくださっていること。順境の時も逆境の時も見守ってくださっている仏がおられること。 (信仰とはなんと心強きものか)。病気になって初めて、そんなしみじみとした思いがこみ上げます。 「オレは今まで人から与えられてばかりで、『奪う愛』の塊だった。だからこれからの人生は無私なる愛を実践して生きていこう」 死ぬのは怖くありませんでしたが、この世の生を閉じる時、周りの人にもっと優しくしてあげればよかった、と悔いが残るのはつらいと思いました。病身であっても、今の自分にできることからやっていこう、と心に誓ったのです。 「与える愛」の実践 病室は4人部屋だったのですが、病室特有の暗い雰囲気に負けじと、自分から話しかけたり、家族に頼んでトランプや花札、知恵の輪を持ってきてもらい、患者同士で遊んだりしました。 また、高齢の方とは、一緒に風呂に入るようにして、体を支えてあげたり、下着の脱ぎ着を手伝ってあげたりしました。そのうち、別の病棟から患者さんが遊びにくるようになり、退院祝い会をやったりと、明るいサロンのような雰囲気になっていきました。 吹き出てきた「感謝」 そんな日々の中で、びっくりするようなことが起きました。 時折、腹から胸に向かって、まるで壊れた水道管から水が吹き出るように感謝が湧き上がってくるのです。 それは病院の廊下を歩いている時や食事の時など、前後の脈絡もなく突然やってきました。そして決まって、「いい人生だったなあ」という言葉が口をついて出、涙がぼろぼろと止まらないのです。 一度その場面に居合わせた妻も、「なにも明日死ぬわけじゃないんだから」と困惑するぐらいでした。 それは自分の人生も、死も、すべて受け入れることができた瞬間だったと思います。そして何かが吹っ切れた気がしました。自分の心の根っこに純粋な感謝があり、私はホッとしていました。 (迷ったらここに戻ればいい――) 「信仰」の奇跡が臨んで そして手術が迫ったある日。医師がふとこんなことを言い出したのです。 「こんな状態の人にやったことないけど、膀胱を取らずに、悪いところを内視鏡で焼いてみますか?」 膀胱にびっしりできたガンを切除するのは至難のこととは思いましたが、私は先生にお任せすることにしました。ガンが深いため、手術中に膀胱に穴が空く恐れがあるとも言われました。 ところが実際には、手術は成功したのです。 「こんなにひどくなってるのに、ガンが表面にしかない。尿管にも広がってない」と医師も驚きを隠せない様子です。「Fさんがお持ちの信仰のお陰もあるんじゃないでしょうか……」と不思議そうな顔をしていました。 心の財産 ガン発覚から2カ月後、私は職場に復帰しました。 「分からんことがあったら、俺に遠慮せずいつでも聞きにこいよ」 入院前、あんなに皆に伝えてあったのに、聞きに来た部下は誰もいません。以前の私なら心が動揺したでしょう。しかしその時は、私が不在でも滞りなく業務をこなしていた部下たちの成長を祝福し、皆に感謝することができたのです。 手術から数年が経ち、ガンの定期検診の必要もないほどに、健康を取り戻すことができました。退職した今は、地元の会社の役員や、幸福の科学のボランティアをしながら、充実の日々を送っています。 年を重ねるほど、心は、凝り固まった「有(う)」の状態になりがちです。 人間そう簡単に変われるものではありませんが、私にとってこの数年間は、「 地獄の方向を向きがちな心の針を、天国的な方向に振り向ける」ことを常に自らに課し、実践し続けてきた歳月でありました。 まだまだ未熟ですが、習慣づけた心の操縦法は、私の心の財産です。 「新しい生命(いのち)」をいただいて ガンを宣告された時、もし無信仰の私だったら、死の恐怖におびえながら、医学書を買いに走って、油汗を流しながら読み、何としても肉体生命を延ばす方向で悶々と苦悩したでしょう。 病気がきっかけで、自らの間違った思いに気づくことができました。教えによって、心の傾向にまで踏みこんだ反省ができ、心身の健康を取り戻せたことは、まさに「信仰の奇跡」であったと思います。 支えてくださった幸福の科学の皆さんと、新しい生命(いのち)をくださった仏に、心からの感謝を捧げ、これからの報恩の人生を歩んでまいりたいと思います。 この記事は、隔月発刊の機関誌「ザ・伝道」第148号より転載し、編集を加えたものです。 変化したことは?,病気・事故,隔月「ザ・伝道」 関連リンク 『奇跡のガン克服法』 『心と体のほんとうの関係。―スピリチュアル健康生活』 同じテーマの記事 愛によるコミュニケーション 2017.03.18 こんにちは。 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