キリスト教、共産主義を経て幸福の科学に!聴覚障害、ろうあ者として生きて 2014.03.04 Kさん(50代・男性)、Nさん(20代・男性) Tweet この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第254号より転載し、編集を加えたものです。 人生の問題集を乗り越えて 生まれつきの聴覚障害をもったKさん。ろうあ演劇で出会った青年・Nさんと、二人三脚で仏法真理を学んでいくなかで、熱い伝道の思いに目覚めていきます。 キリスト教、そして共産主義への傾倒 「ろうあ者は、なぜ世間から理解してもらえず、白い目で見られるのだろう……」 Kさんがまだ幼い頃、耳が聞こえないという理由で、偏見や冷たい視線を浴びることが多くありました。 塾に通い、学力は十分にありながらも普通高校には入学できず、やるせない思いを抱えていました。 Kさんは、生まれつきの聴覚障害を持っていました。 家族6人、男ばかりの4人兄弟の末っ子だったKさん。次男の兄と、Kさんだけが、ろうあ者でした。 次男の兄とは、いつも手話で語り合いました。 兄に連れられて、キリスト教の教会に初めて足を運んだのは、中学2年の時。高校卒業まで、聖書を学び、教会に通い続けました。 聖書を学ぶ中で、ただ一つ疑問がありました。 「クリスチャンしか救われないというのは、考え方が狭いのではないだろうか……。クリスチャン以外の人は、みな不幸な人生を歩むというのか――」 Kさんは高校卒業後、会社に就職すると同時に、仲間のすすめで、ろうあ者の権利を守るためのろうあ運動に入り、キリスト教からは離れていきました。 「貧しい人がいるのは、裕福な人が富を独占しているからだ――」 ろうあ者の生活をよくし、差別をなくしたいという思いから、共産主義思想に傾倒していったのです。 ろう者劇団に来た若者 そして39歳の時、ろうあ運動の仲間と共に、ろう者劇団(※)を創設。Kさんは、創立メンバーとして、常に劇団をリードしました。 Kさんが53歳の時、ある一人の若者が、ろう者劇団に入ってきました。それがNさん(当時23歳)との出会いでした。Nさんは、両親がろうあ者で、幼い頃から手話を使っている健聴者でした。 Nさんは、以前別の劇団経験があり、ろう者劇団の運営方法や手話の使い方など、さまざまな改善策を提案しました。 「もっと劇団のレベルを上げていこう」という思いで、KさんとNさんは意気投合したのです。 ※ろう者劇団とは、手話を使った演劇のことで、ろう者の文化・芸術分野の向上に寄与することを目的として、日本では大正時代から始まった。 仲間割れから、劇団分裂へ 「セリフの手話は、ろうあ者がもっと理解しやすい手話に変えた方がいいと思います」 確かにNさんの主張は正しいものでした。しかし、この若者の提案を素直に受け入れたのは、Kさんただ1人。劇団内は分裂し、多くのメンバーが脱退していきました。 創立以来の劇団員全員からそっぽを向かれたKさんは、精神的な疲労が重なり、役員を務めていた共産主義運動も欠席しがちになりました。 「自分は間違っていたのだろうか……」 その後、運動の役員の座も退くように告げられたKさんは、身も心も疲れ果て、思わず悲しみの涙を流したこともありました。 気晴らしに、以前から興味を抱いていた仏教の本をひもといては、内省的な思いに沈む日が、1年以上も続きました。 幸福の科学は本物だ! そんなある日、Nさんの知人だったTさんに招待され、Nさんと2人で幸福の科学の支部を訪ねました。 2004年12月、エル・カンターレ祭の時でした。 大川隆法総裁の御法話は、Nさんが手話通訳してくれました。霊界情報がありありと説かれた御法話に、Kさんは驚きました。 「霊的世界の真実が、これほど明確に説かれるなんて……。キリスト教では一度も学んだことがない――」 その後、KさんはTさんから、幸福の科学のマンガや『太陽の法』などの理論書を借りるようになりました。 なかでも特に衝撃的だったのは、『黄金の法』です。 以前から歴史が好きだったKさんにとって、歴史上の偉人が、その功績や人柄によって、天国や地獄に還っているという事実は驚きでした。特に、共産主義運動を進めたマルクスやスターリンが地獄にいるという事実を知った時、今までの価値観が逆転し、「自分がやってきた運動は、一体何だったのか――」と、全身の力が抜けていくようでした。 Kさんは、「人生は一冊の問題集」という仏法真理の教えにより、「ろうあ者としての人生を、生まれてくる前に自分で選んできた」ということを確信しました。たとえつらい境遇であっても、魂を鍛えるための修行として、自ら選んだ運命のシナリオだったのです。 「これは、本物の教えだ――」 この教えを真剣に学びたいと思ったKさんは、2005年3月、Nさんを誘って2人で幸福の科学に入会しました。 活動の喜びをかみしめて 会員となった2人は、毎日のように小冊子を配布しました。不思議なことに、2人が配布しようと外に出ると、それまで雨が降っていても、きまって雨がやみ、上空に晴れ間がのぞくことさえありました。まるで2人を応援するかのように――。 「仏の光が広がっていきますように……」 2人は真心をこめた配布を続けました。 また、Kさんは、仏法真理の発展・繁栄の教えを学んでいくうちに、共産主義思想の間違いに気づき始めました。 「裕福でも、松下幸之助のように、社会貢献のために施設を建てる人もいる。貧しい人がいるのは、裕福な人のせいだと思っていたけど、自分の努力で豊かになり、その富を正しく使う人を増やしてこそ、世の中の本当の発展につながるんだ……」 精舎研修で得た気づき 2人は、全国の精舎へも積極的に参拝し、二人三脚で真理を学んでいきました。日光、那須、琵琶湖、箱根――精舎を巡るたび、仏の光を身近に感じるようになりました。 Kさんの心の奥底には、劇団を脱退した仲間に対するうらみにも似た思いが残っていましたが、それを克服できたのは、精舎で「心の指針」研修を受けた時でした。 『相手をほめることができないなら、本当は、相手に劣等感や憎悪を感じているのだ。素直な心で、反省しよう。相手の美点を認めよう』という内容の言葉が、心にしみいりました。 「そうか、劇団を脱退した人達に対して、知らず知らずのうちに憎しみの心を抱いていたけれども、それは間違いだったんだ。相手の成功を応援し、祝福し、素晴らしい点は認めていかなければ……」 相手を責める思いをやめると、不思議と心が穏やかになっていくのが分かります。 ろうあ者伝道に対する深い情熱 KさんとNさんは、2人を含めたろうあ者仲間の手話を通じた伝道によって、3年間で7名の方を信仰の道へと導きました。 「全国には数十万人のろうあ者がいるのに、真理に目覚めた人はひとにぎり――。もっと多くの方々の心の苦しみを取り除いていきたい!」 これからも、地上ユートピアを広げ、主の理想を実現しようと、2人は使命感と深い情熱をもって、伝道活動を続けています。 この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第254号より転載し、編集を加えたものです。 介護・福祉,変化したことは?,月刊「幸福の科学」,逆境・スランプ 関連リンク 『太陽の法』 『黄金の法』 幸福の科学 精舎 同じテーマの記事 人の苦しみには意味があると知って 2015.04.03 Hさん(30代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第226号より転載し、編集を加えたものです。 世の中はなんと不公平だろうと思っていた 中学生の頃からマザー・テレサの生き方に憧れていた私は、「将来は苦しんでいる人たちのお役に立… 続きを読む 同じテーマの記事 脳溢血で寝たきりになった夫を介護――生活不安を乗り越えて 2015.03.14 Nさん(70代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第243号より転載し、編集を加えたものです。 日系アメリカ人の夫との結婚を機にハワイへ 私は日系アメリカ人の夫と結婚し、それを機にハワイに移住。やがて2人の子宝に恵まれました。… 続きを読む 同じテーマの記事 医者として見出した、本当に人を救える医療 2014.12.26 Iさん(40代・男性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第221号より転載し、編集を加えたものです。 患者にとっての幸福とは? 「死とは何か、生命とは何かという探究なしに、医療はできないのではないか」 私がそう思うようになったのは、… 続きを読む 同じテーマの記事 「目が見えなくても、人生に光を見つけた」 2014.06.19 Aさん(20代・女性) この記事は隔月発刊の機関誌「ザ・伝道」第125号より転載し、編集を加えたものです。 見えることのない目 私は、生まれた時から目が見えません。 生まれつき目に障害があって、右目にわずかな光を感じるだけで、左目は何も見えませ… 続きを読む 同じテーマの記事 10年間、認知症の義母の介護を続けて 2013.11.07 Mさん(60代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第145号より転載し、編集を加えたものです。 なんで私がこんな目に――? この10年間、認知症の義母の介護をしながらも、私の頭からこの思いが完全に消え去ることはありませんでした。しかし… 続きを読む 同じテーマの記事 義父を介護する幸福な日々 2013.10.19 Yさん(50代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第198号より転載し、編集を加えたものです。 義父のお世話は私の仕事 私がY家に嫁いできた当時、義父は80歳を超えていました。 その数年前には心筋梗塞で倒れていたので、夫のHと私は、高齢… 続きを読む 同じテーマの記事 20年以上前に離婚した夫を介護して 2013.10.19 Yさん(60代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第198号より転載し、編集を加えたものです。 突然の知らせ 「お母さん、親父が心筋梗塞で倒れてICUに入っちょるんよ。糖尿病で、足の指も2本もげて、太腿に腫瘍もできちょって……」 そう長… 続きを読む 同じテーマの記事 アル中の父親を許し介護した15年間 2013.10.19 Iさん(40代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第187号より転載し、編集を加えたものです。 アル中の父から虐待されて 「何べん言うたら、分かるんや!」 父はそう怒鳴ると、まだ小学生だった私の髪の毛をつかんで引きずり、さらに、背中を拳… 続きを読む 同じテーマの記事 母の介護を通してつかんだもの 2013.10.19 悦子さん(70代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第165号より転載し、編集を加えたものです。 「さぁ、好きなことしよう!」 今から十数年前、私が58歳の頃のことです。 当時、外資系企業の人事担当だった私は、オーストラリア人の上司に呼ば… 続きを読む