怒鳴る父、パニック障害の母、脳腫瘍の妹……僕たち家族に光が差した日 2014.02.28 Tさん(10代・男性) Tweet この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第235号より転載し、編集を加えたものです。 大酒を飲んで怒鳴りちらす父、パニック障害に苦しむ母、脳腫瘍に倒れた妹、不安に揺れ動く、僕。10年にわたり、家庭に重くのしかかっていた闇。 しかしあの日……、映画が、僕らを変えてくれたのです。 嵐の始まり あの優しかった父が変わってしまったのは、たしか僕が小学校に上がった頃のことです。 近くに住む祖父母と母の折り合いが急に悪くなり、家の中の空気がぎすぎすし始めました。朗らかだった母から、笑顔が消えていきました。やがて父も、お酒を飲んでは大声で怒鳴るようになっていきました。 でも、小学生の僕に何ができるわけでもありません。ただ毎日仏壇に手を合わせて、「お母さんや僕たちを助けてください」と祈るしかありませんでした。 父は敵なのか 僕が中学生になっても、父は相変わらずお酒を飲むと、別人のように豹変して大声をあげます。僕らは逆らうこともできず、いつもビクビクして暮らしていました。 やがて、母がパニック発作を頻繁に起こすようになり、僕は、好きだった父のことを、しだいに敵のように思い始めていきました。 「いったい、僕らはどうなってしまうんだろう」 不安に揺れる日々の中で、ただ一つ、僕の心を支えてくれるものがありました。それは、昔、母が書店で見つけた『太陽の法』(幸福の科学出版)という一冊の本。読むと、波立った心が、不思議と落ち着いていくのです。 脳腫瘍で倒れた妹 そして、高1の秋。突然、妹が倒れたのです。 「お父さん!119番!」 搬送先の病院に着いた時には、脳圧が高く、意識不明の状態に。検査の結果、手術の難しい眼球の後ろの部位に、大きな腫瘍が発見されました。悪性ではありませんでしたが、何日も危険な状態が続きました。 そして、14時間に及ぶ手術の末、ようやく妹は生命の危機を脱したのです。しかし、半身に後遺症が残りました。左手は開きにくくなり、左片足で立つことも難しくなっていました。 バレリーナになる夢 妹のKは3歳からバレエを始め、レッスンにも熱心に励み、発表会ではいつも主役で踊っていました。真剣にバレリーナをめざす妹にとって、後遺症は、あまりに厳しい現実だったに違いありません。 それでも、明るい性格の妹は、入院中も退院後も泣き言ひとつ言いませんでした。それどころか、世話をする母や看護師さんに、いつも感謝の言葉と笑顔を絶やさなかったのです。 しかし、翌年の春にひかえていた初のコンクール出場が絶望的だとわかった日、「一人にして」と言って、部屋にこもったきり出てきませんでした。妹の泣き続ける声が、1時間以上も部屋の中から聞こえてきます。妹の気持ちを思うとたまりませんでした。 母も、そしてさすがの父も、「自分が代わってやれるものなら」と深く心を痛め、眠れぬ夜を過ごしていました。 家の中は、さらに暗く沈んでいきました。 僕が何とかしなければ 母のパニック障害は、ますますひどくなり、外出もままならなくなりました。 「この家の中で、僕が何とかするしかないんじゃないのか」 その時、僕の心に浮かんだのは、時おり読んでいた幸福の科学の本。嵐吹き荒れる家の中で、僕の心を支え、希望の光を灯し続けてくれていました。 僕は、突き動かされるように真理を求めました。本を買う小遣いはないので、書店で、図書館で、次々と幸福の科学の本を読んでいきました。 「これが、僕が求めていたものだ。みんなを救ってくれる教えだ」 僕は確信したのです。 幸福へのアクセス ちょうどその頃、時々行く大きな書店に、幸福の科学の機関誌が平積みにされていました。「ご自由にお取りください」と書いてあります。 手に取った僕は、内容を見て驚き、あわてて持ち帰りました。 「お母さん、これにパニック障害を乗り越えた人の話が載ってる!」 ですが、宗教を持ち込んで、これ以上家庭に波風を立てたくなかった母は、取り合おうとしません。僕は、2度3度と母に勧めました。 「ありがとう、でも……」 心の弱っていた母には、一歩を踏み出す勇気が出なかったのでしょう。それでも、僕は、幸福の科学にアクセスしたかったので、自分の名前で、機関誌の巻末アンケートはがきを出しました。 何かが動き出す予感 翌月、Mさんという、近所に住む幸福の科学の信者さんが僕あてに新刊の経典を持ってきてくれました。驚いたことに、その人は僕の中学時代のクラスメートのお母さんだったのです。 Mさんは、しばしば我が家を訪ねてくれて、母と親しく話をするようになりました。その中で、映画「黄金の法」が公開間近であることを教えてくれました。 「せっかくだから、ぜひ、ご家族全員で観に行ってみて」 家族で映画?ありえないよ 公開日の翌日、僕はさっそく友だちと一緒に映画を観に行きました。 「すごかったよなー」 無数の天使たちが祈る中、主の光によってイエス・キリストが復活するシーン。僕は、圧倒的な光を感じ、興奮したまま家に帰ると、「映画に行こう」と母を誘いました。 「行きたいわね、でも……」 暗くて人の多い映画館なんかへ行ったら、またパニック発作が起こるかもしれないと、母は不安がったのです。ところが、横で聞いていた妹が話に乗ってきました。 「私、行きたーい」 そういえば、家族で映画に行ったことなんて、これまで一度もありません。もしも行けたら──。 「お父さんも誘ってみるか?」 行くなんて言ったら奇跡だよな、と思いながらも、提案してみました。 まるで冒険旅行だ 「ああ、行こうか」 すんなりと同意する父。 「え?」 僕も母も妹も、ことの成り行きに顔を見合わせました。 そして、あの日。なんだか、みんな少しだけウキウキしていました。 父が買ってくれた大盛りのキャラメルポップコーンを食べ終え、やがて、暗い館内のスクリーンに、黄金の「G」の文字が浮かび上がります。 僕たち家族は、主人公の少年少女と一緒に旅をし、仏の愛の大河を渡って行った……そんな気がしました。 「お釈迦様がよかったな」 映画を観終えてロビーに出ると、父はそう言って、突然釈尊のまねをしてポーズをとりました。僕たちは、思わずみんなで笑いました。家族が、何か暖かな光に包まれているような気がしました。 父へのプレゼント 「映画観てから、お父さん、顔が優しくなったよねえ」 妹の言葉に、僕も同感でした。父は、大きな声を上げることも少なくなっていきました。 そして、バラバラだった僕たち家族が、ときどき映画の話や、幸福の科学の話をするようになりました。父の仕事が休みの日には、近くの精舎に行って参拝をしたり、食事をしたりもしました。 ある時、父が精舎で1冊の本を手にとって見ていました。タイトルは『幸福の科学とは何か』。家に帰った僕は、夜、書店に走って行ってその本を買い、父に渡しました。 「サンキュー」 照れたように言った父は、その夜のうちに一気に読み終えると、「これいいわ、お前も読んでみろ」と言ってくれました。それまで本など読まなかった父が、貪るように真理の書籍を次々と読んでいきます。 「おれは間違っていた……」 切実な父の様子を目の当たりにして、みんなの心のしこりがとけていきました。 そして……。映画から3カ月がたった頃には、僕たち家族5人は、全員幸福の科学に入会したのです。 映画を観たあの日。それは、僕たち家族にとって、やはり奇跡の一日だったんだと思います。 この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第235号より転載し、編集を加えたものです。 信仰との出会い,学生・青年,月刊「幸福の科学」,親子関係 関連リンク 『太陽の法』 『幸福の科学とは何か』 幸福の科学 機関誌 同じテーマの記事 「いい人なら、入信できる」――“夫の宗教”に入信した私が思ったこと 2016.10.06 Oさん(40代・女性・東京都) 信仰を持って、自分が自由になった 結婚から10年、私は、夫が学生時代から信仰している宗教「幸福の科学」から距離を取り続けていました。主人が信仰するぶんにはよくても、自分が宗教に所属することは考えられなかったのです。しかし… 続きを読む 同じテーマの記事 講演会をきっかけに宗教への警戒心が解けました――ネット入会者の声 2016.08.26 Iさん(30代・男性・東京都) 「宗教」への警戒心 宗教と言うと、何か買わされるのではないか、強い勧誘があるのではないかという警戒心がある方も多いのではないでしょうか。実際、私がそうでした。幸福の科学の書籍を数十冊読んでいて、大川総裁を尊敬する気持ちは… 続きを読む 同じテーマの記事 幸福の科学とはつながっていたいと思った――ネット入会者の声 2016.07.05 S.Hさん(男性) きっかけは「天使のモーニングコール」 僕が幸福の科学と出会ったきっかけは、天使のモーニングコール(幸福の科学のラジオ番組)を聴いていたことでした。地元の商店街に幸福の科学の支部があって、あるとき、支部のイベントに参加して… 続きを読む 同じテーマの記事 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