私のようにならないで――自分が変わることで娘の良い面に気づけた 2015.03.26 Eさん(女性) Tweet この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第110号より転載し、編集を加えたものです。 娘の「意固地な態度」が心配でたまらない 娘のYが小学校に入ってしばらくたったころです。私は、娘の友達関係について気になりはじめました。学校から帰ってきても、友達の家に行ったり、来てもらったりということがほとんどないのです。 私はYにいろいろと聞いてみましたが、本人が学校を嫌がっているわけでもないので、あまり気にしないようにしていました。 そんなある日のことです。Yは、弟のTとゲームを取り合っていました。ゲームを取られそうになったとたん、 「もう、一生やらない!」 と言って手を離し、ふくれっ面になりました。 私が間に入り、順番に使うように言いましたが、「もうやりたくないからいい!」の一点ばり。 このように娘は自分の思い通りにならないと、よく意固地になっていました。学校でも、友達に対してこんな態度をとっているのだろうか、このままではきっと友達にも迷惑をかけると思いました。 その時から私は、Yが「もういい!」と投げやりで意固地な態度を取るたびに、不安でたまらなくなりました。 言うことを聞かないのに甘えてくる娘を避けた Yが意固地になるたびに、必要以上に心配してしまう理由は、自分でよくわかっていました。 実は、私自身が、意固地さゆえに人間関係をうまく築けなかった経験をしていたのです。 私が小学校5年生の時でした。遠足のグループ分けで、仲の良かった友達2人に、突然、仲間外れにされました。私はショックで、間に入ってくれた先生の助けをはねのけ、強がりを言い続けたのです。 その友達とは仲直りできませんでした。そして、中学時代も人付き合いに対する苦手意識は続き、一人でいることが多くなりました。 Yが「一生、やらない!」と言っているのも、本当の気持ちとは逆のことを言っているのだとわかります。 早く意固地を直さないと、Yもきっと苦労する――。Yのため、と思えば思うほど、必死になります。 しかし、何度言っても変わらないYに、私は次第に、イライラしてきたのです。 Yが甘えてきても、「私の言うことも聞かないのに、都合のいいときだけ甘えないで!」という思いがわき上がってきます。 いつしか私はYのことを避けてしまうようになり、スキンシップも減っていきました。 許せなかったのは今の娘ではなく過去の自分 ある日、私とYのやりとりを聞いていた主人が、だまっていられず私に言いました。 「そんなに厳しくしなくてもいいんじゃないか」 お父さんは甘すぎるのよ、という思いもわきましたが、確かに、こんなにイライラするのは自分でもおかしいと感じました。 そこで私は、Yが学校へ出かけた後、幸福の科学の経文「家庭調和の祈り」をあげるようにしました。 Yの意固地が直るように、という願いもありましたが、なによりも、Yに対して抱いてしまった責めるような気持ちを解決し、家族みんなで幸せになりたいと思ったのです。 お祈りを毎日続けるうちに、そのなかに示されている教えが胸に響いてくるようになりました。 さっそく、日ごろの自分を振り返ってみると、私の心も、私の言葉も、いつも心配や不安、怒りに満ちていることに気づきました。 「どうしてこんなに荒れた心になったのだろうか」と自分の心を丁寧に見つめるなかで、ふと思い当りました。 私の怒りや心配は、Yに向けられているようでいて、常に過去の私自身に向けられていたのです。意固地な態度をとっていた、昔の自分が嫌いだったのです。 その思いがYの姿を許せないもの、変えなければならないものに感じさせていました。 これからは昔の自分を許していこう、まずはYに対する心の苦しみを解決しようと思いました。 まず私が変わろう! 私は、言葉と心を調えるために、まず信仰を調えようと決意しました。 せっかくなら、家族で一緒にお祈りをして、みんなで信仰を調えたらどうだろうかと主人に相談すると、すぐに賛成してくれました。主人も子ども達に声をかけてくれ、家族4人のお祈りが始まりました。 毎日、家族で一緒に仏への感謝を捧げていると、1人でお祈りしていた時とはまた違って、とても安らいだ気持ちになります。 Yとのスキンシップをもっと増やしていこう、という前向きな気持ちも出てきました。 「Yちゃん、お母さんと手をつなごうよ。」 もじもじしながら考えていたYは、ちょっとすると、満面の笑顔で私に飛びついてきてくれました。 今まで、母親である自分の顔色を見て遠慮していたことがわかり、「ごめんね。許してね」という気持ちがこみ上げました。 「お母さんはYちゃんのことがだい好きよ」と言葉にして伝えると、Yの笑顔はいっそう輝きました。 それでも、正直に言うと、ときにはイライラする日もあったのです。 不安になったときは、主人に相談しました。 主人はいつも、Yのことをどんと構えて見ています。そして「良いところを見て、愛していく」という姿勢でYと接していました。 私にはない面を持った主人という存在は、私にとって何よりのお手本。「長い目で見守ればいいよ」などのアドバイス一つひとつが、私の胸に響きます。 おかげで、自分の間違いを正して、変わっていこうと思うことが何度もありました。 しだいに怒る気持ちもおさまり、私の言葉は少しずつ柔らかくなっていったのです。 意志が強いという娘の長所が見えてきた 家族一緒のお祈りを続けて数カ月たったある日、ふと気づきました。 そういえば最近、Yが意固地な態度になることが減っていたのです。 お祈りをすることで、Yの心にも安らぎが広がったのかもしれません。 私のYに対する見方も変わりました。 お祈りの時間が夜遅くなってしまったある夜「今日は遅くなっちゃったから、また明日から、お祈りをしようね」というと、 「いやだー。やるの!!」 Yは絶対にお祈りをすると言ってききませんでした。 今までなら、そうしたYの態度を意固地だといって責めていたのです。でもそれは、「意志が強い」というYの長所でもあると気づきました。 不安がいっぱいの心では、Yのいい面が見えなかったのでした。けれども、信仰生活を送ることで、仏の愛に包まれ、私は自分の間違いに気がつくことができました。穏やかな気持ちで子どもと接することができるようになったのです。 信仰と心と言葉を調えるという出発点に立ってから、すべてがすごい勢いで変わりました。 これからも、信仰を中心として、幸福な家庭を築いてまいりたいと思います。 この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第110号より転載し、編集を加えたものです。 月刊「ヘルメス・エンゼルス」,親子関係 関連リンク 幸福の科学機関誌 月刊「ヘルメス・エンゼルズ」 『じょうずな個性の伸ばし方』 『ティータイム―あたたかい家庭、幸せのアイデア25』 同じテーマの記事 ご近所づきあいに負けず、娘のいじめを円満解決 2016.03.22 この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第144号より転載し、編集を加えたものです。 娘(F)からの告白 長女のFが小学校2年生になってしばらく経った頃、毎日一緒に学校に通っているお隣のA子ちゃんとの関係がうま… 続きを読む 同じテーマの記事 食物アレルギーの娘――必要な栄養は親の愛だった 2015.09.01 Nさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第123号より転載し、編集を加えたものです。 食物アレルギーの長女 長女のMが生後半年の頃。それまでの母乳から、初めて粉ミルクを与えた直後のことです。 ミルクを吐き出し、… 続きを読む 同じテーマの記事 中学受験を控えた娘が勉強しない! 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