ADHDもユニークな個性!子ども8人を育てる喜び 2014.04.13 Lさん(女性) Tweet この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第111号より転載し、編集を加えたものです。 「賢い子に育てなきゃ」 我が家は全部で8人の子だくさんです。高校1年生の長女・Hを先頭に、長男のK(中2)、次女のA(小6)、そしてT(小4)、S(小2)、E(5歳)、C(3歳)、末っ子のMは1歳です。 でも、最初からこんなにたくさんの子どもたちを育てたいと思っていた訳ではなく、むしろ「子育て」は難しいと感じていたくらいです。 私の子育てに対する考え方ががらりと変わったのは、4人目のTの育児がきっかけでした。 19歳で最初の子、Hを出産したときは、子育てに不安とプレッシャーでいっぱいでした。親類に優秀な人が多く、「そんなに若くて、ちゃんと育てられるの?」という目も感じ、(なんとか賢い子に育てなければ……)という焦りがありました。 さまざまな子育てセミナーに参加し、頭が良くなるといった種類の育児書も数多く読みました。子どもにはつきっきりで読み聞かせをし、字も必死で教えました。 そうやって頑張れば頑張るほど、子どもにその焦りが伝わるのか、子どもも神経質に泣いてばかりいました。 「子育てって、苦しいなー」と、私は疲労困憊でした。 幸福の科学の信仰にめぐり会っていましたが、子育てに追われ、教えをじっくり実践するまでには到っていませんでした。 子どもは授かりもの そんな私が「子どもはいてくれるだけでありがたい」という感謝の思いへと変わったきっかけは、次男・Tの病気でした。 Tは生まれつき線が細く、体の弱い赤ちゃんでした。そのTが2歳になったある日、ヘルニアの手術を受けた際に、腸閉塞を併発し、危篤状態に陥ったのです。 再手術を受けている間、私たち夫婦は病院の待合室で、なすすべもなくじっと待っていました。 「この子が死んだらどうしよう……」と、私の胸に、不安や心配などさまざまな思いがよぎりました。 そのときふと、幸福の科学の教えにある、「人生には、必ずその人固有の目的と使命がある」ということを思い出しました。 「Tにも、人生の目的と使命があるなら、それを果たすまでは、命が与えられるはず……。万が一のことがあっても、それは親と子の学びなんだ」 そう思ったとき、心の深いところでは仏を信じてまったく揺れていない、強い自分を感じました。 (仏はこの子を見守ってくださっている──) 「パパ、Tが助かるかどうかは、全て仏に託しましょう!」 夫もうなずきました。夫婦とも、どんな結果をも受け入れる覚悟ができました。 ──手術は成功しました。やっと生命の危機を脱したTが、ニッコリと私に笑いかけてくれた時、「ああ、子どもってそこにいるだけで、こんなに尊いものなんだわ!」と、心の底から思えたのです。 このときのTの姿は病気であるにもかかわらず、光り輝いているようでした。 「人は皆、仏の子であり、仏性を宿している尊い存在である」という仏の教えが、私の心の中に蘇りました。 Tの入院中、私たち夫婦は、交代でつきっきりの看病をしながら、その合間に病院の廊下で子どもの育て方について話し合いました。 「パパ、結局、子どもって親のものではなく、“仏からお預かりしている命”なのね」 「うん、それぞれが、この世での使命を果たすための、力と個性を持って生まれてきてるんだ」 「親の仕事って、その使命をちゃんと果たせるように、後押しすることね」 この出来事があってから、どこか周囲の目を気にする子育てに明け暮れていた私が、肩の力がすっと抜け、もっと子どもの魂の力を信じていこう、という気持ちになったのです。 ユニークな個性を受け入れて しかしその後も、Tの魂の力を心から信じられるのか、考えさせられる機会がありました。 Tには、小学校に上がる頃に、他の兄弟とは少し違うところがあることに気がつきました。 フラッと出掛けたまま、夜中になっても帰ってこないということがあったのです。 「Tーっ!」 兄弟たちも心配して一緒に捜してくれました。 さらにTは、睡眠不足だと、歩いている途中で座りこんで寝てしまったり、時には、徒歩15分の小学校に、道草をして1時間もかかって到着したりします。 「どうしたんだろう。もしかしたら……」 心配になって医師の診断を仰ぐと、ADHDの傾向があることがわかりました。 母親としてどうすべきか、よく考えてみました。 「確かにTの行動は、少し変わっているけど……。でも、魂は健全だと私は信じている。これから、彼の魂の個性に合った育て方をしていこう」 私は、Tの魂の力をもう一度信じようと思いました。 Tをじっくり見ていて気づいたのは、親が自分の気持ちをわかってくれていると感じていれば、遠くに出掛けたりしないことでした。そこで、接する時間が短くても、「常にあなたを見ているよ」と、態度で示すように努め、「頑張ってるね」とか「大好きよー」など、励ます言葉を心がけました。 彼が失敗した時は、ゆっくりと、子どもの言い分を聞いてみます。 「悪いことってわかってても、ついやっちゃうの」 「そうなんだね」 そうして、Tの気持ちを受け止めたうえで、なぜいけないのかを繰り返し伝えていきました。そして一緒に御本尊の前でお祈りするようにもしました。 ある日、小さな子どもたちが喧嘩を始めて収拾がつかなくなった時に、Tが声を掛けました。 「じゃあ、皆でお祈りしよう!」 すると、皆が素直に御本尊の前に座って、お祈りを始めたではありませんか。こうした姿を見て、私は、Tが人一倍素直で優しく、信仰心も深いことを発見したのです。 他の兄弟たちも、ごく自然にTを気遣っています。長女のHは、Tがうまく気持ちを表現できないときに、とても上手に代弁してくれます。 上の子たちは、本好きのTを連れてよく図書館に出かけます。すぐ下の妹のSとEは、Tの誕生日にクッキーを作ってお祝いしてくれました。 「皆も、こんなに素晴らしいところがあるんだわ」 個性的なTの子育てを通して、私は、日々成長していく8人の子どもたちの1人ひとりの姿の奥に“魂の光”があることを発見できました。 愛が増えていく幸福 今では、8人の兄弟たちはそれぞれの得意技で協力し合って、私の居ない間の食事からお風呂まで、みごとにやり抜いてくれています。 夕食時、Hは総監督として、兄弟に指示を出します。次女のAが赤ちゃんのMを抱きながら、「誰が、一番初めにお茶碗運んでくれるかなー」と言うと、SもEも一生懸命お膳の仕度をしてくれます。Kは、Tがアトピーなので、すすんでお茶碗を洗ってくれます。一番下の子どもたちも、兄や姉と、ちゃんとお風呂に入ります。 「うちは、何かの目標に向かって頑張っているクラブ活動みたいだね」と、子どもたちは言います。 私は今、子育てほどクリエイティブで面白い仕事もないと思います。なにしろ自分の中から8人分の愛が次から次へと溢れ出てくる幸福感を味わえるからです。 今、私たち家族は、これから生まれてくる9番目の子どもを楽しみに待ってます。 この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第111号より転載し、編集を加えたものです。 教育・子育て,月刊「ヘルメス・エンゼルス」 関連リンク 月刊「ヘルメス・エンゼルズ」 同じテーマの記事 中学受験を控えた娘が勉強しない! 2015.07.11 Cさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第147号より転載し、編集を加えたものです。 受験生とは思えない娘の学習態度 一人娘のSは、この春から第一志望の私立中学に通っています。受験に合格後、入学までの間も、中学… 続きを読む 同じテーマの記事 百点満点のママと言われたい!――バリバリママがのんびり長男から学んだこと 2015.06.27 Mさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第134号より転載し、編集を加えたものです。 ほかの子と違ってきちんとできない息子 息子のKは、いつものんびりマイペース。 家でも外でも周りは気にせず、自分なりの楽しみを… 続きを読む 同じテーマの記事 息子が「書きとり」を嫌がる――母子とも間違った完璧主義に陥っていた 2015.05.01 Kさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第121号より転載し、編集を加えたものです。 ノートを投げ捨てて反抗する息子 長男のCが小学校に上がって、しばらくしたある日のことです。 「先生にケチつけられた!」と、C… 続きを読む 同じテーマの記事 「怒らない」「キツイ言葉を出さない」で、子供たちがイキイキした家庭へ 2014.11.28 Fさん(30代・女性) この記事は隔月発刊の機関誌月刊「ザ・伝道」第146号より転載し、編集を加えたものです。 子供たちのデキの悪さに爆発する日々 私は20歳で結婚、21歳で長女を出産しました。わが子を見たとたん、もうかわいくて!「立派な人間に… 続きを読む 同じテーマの記事 教師の本気は生徒に通じる! 2014.11.21 Tさん(50代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第242号より転載し、編集を加えたものです。 学校崩壊のクラスが再生! 教員現役時代、私が勤めていたのは、地域トップの高校として知られる公立の伝統校でした。入学してくる生徒は中… 続きを読む 同じテーマの記事 息子を支えた「ネバー・マインド」(幸福の科学の不登校児支援スクール) 2014.11.07 Tさん(30代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第255号より転載し、編集を加えたものです。 不登校児支援スクール「ネバー・マインド」 幸福の科学では、不登校の親子を支援するため、フリースクール「ネバー・マインド」を開設して… 続きを読む 同じテーマの記事 「時間厳守」の価値観を変えたら、息子に自主性が生まれた! 2014.10.03 Kさん(30代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第151号より転載し、編集を加えたものです。 時間にルーズな息子 以前の私は、一人息子のTを、毎日のように叱っていました。 「○○君のうちに遊びに行ってくる」 「何時… 続きを読む 同じテーマの記事 幸福の科学の塾に通って息子が変わった! 2014.10.02 Mさん(40代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第257号より転載し、編集を加えたものです。 引きこもりがちな息子 長男のHは、中学校に入って間もなく、同級生からのいじめに遭いました。それからというもの、息子は部屋に引きこも… 続きを読む 同じテーマの記事 幸福の科学に出会い、教師として大きく成長! 2014.09.13 Tさん(50代・男性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第221号より転載し、編集を加えたものです。 きつい性格を直したくて 以前の私は、些細なことで同僚の先生に食ってかかるようなきつい性格で、人間関係の摩擦を起こしがちでした。 「… 続きを読む 同じテーマの記事 息子のアトピーとの闘いの日々から抜け出せた! 2014.07.19 Cさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第135号より転載し、編集を加えたものです。 生後2カ月でアトピーに 長男のSは、生後2カ月頃から、目の回りや口もと、わきの下、ひざの裏などに赤い発疹が出はじめました… 続きを読む 同じテーマの記事 落ち着きがなく問題児と言われた息子が変わった! 2014.07.03 Cさん(40代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第145号より転載し、編集を加えたものです。 問題だらけのダメな子 長男のTが小学校3年生の2学期のことでした。 担任の先生から、授業中に隣の子をつついてけんかになるなど… 続きを読む 同じテーマの記事 重度障害を持つ三男は家族の宝物! 2014.04.19 Aさん(女性・岡山県) この記事は、毎月発刊の機関誌「What’s幸福の科学」第58号より転載し、編集を加えたものです。 妊娠6カ月のとき、お腹にいる三男に、重い障害があると判明しました。1カ月くらい、何も手につかないほどショックで… 続きを読む 同じテーマの記事 ダウン症の次男の子育てで気づいた、小さな成長を喜ぶ心 2014.03.11 Sさん(女性) この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第119号より転載し、編集を加えたものです。 不安性の私 私は、人から「趣味は何ですか?」と聞かれると、「子育てです。」と答えます。 子育ては大変なことも多いけれど… 続きを読む 同じテーマの記事 長男の生活習慣が改善された! 2013.12.22 Hママ(女性) この記事は、毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第152号より転載し、編集を加えたものです。 どうして平気なの!? 「また、散らかったままじゃない!」 長男のHが2年生の頃です。片付けが下手で、何度言っても机周りが、… 続きを読む 同じテーマの記事 2人の子供を亡くした女性が悲しみを乗り越えるまで 2013.10.19 みぽりんさん (50代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第180号より転載し、編集を加えたものです。 2人の子供を見送って 私たち家族は、幸福の科学の霊園である、栃木県那須郡にある「来世幸福園(らいせこうふくえん)」を訪れました。 ここに来る… 続きを読む 同じテーマの記事 重度の障害を持つ息子と過ごした20年 2013.10.19 Nさん(50代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第175号より転載し、編集を加えたものです。 太志が居た場所 豊かな自然が広がる埼玉県某市の閑静な住宅街に、我が家はあります。 そのリビングルームのテレビの前が、太志の“定位置”でした。… 続きを読む 同じテーマの記事 過食症、ウツ……母との葛藤を克服して 2013.10.19 Sさん(30代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第163号より転載し、編集を加えたものです。 幼い日のピアノ・レッスン 「そこ! 左手の音、違ってる! 何度言ったらわかるの?」 母のヒステリックな罵声が浴びせられ、次の瞬間、私は床に倒… 続きを読む 同じテーマの記事 シングルマザーの私が子供に離婚を告げた時 2013.10.08 Uさん(女性) この記事は、毎月発刊の「ヘルメス・エンゼルズ」第126号より転載し、編集を加えたものです。 離婚率が上がっている昨今。 お母さん一人で、子育てに仕事にと奮闘されている方も多いのではないでしょうか。 今回は、子供のちょっと… 続きを読む 同じテーマの記事 娘の不登校の危機を乗り越えた体験談 2013.10.03 Sunさん(女性) この記事は、毎月発刊の「ヘルメス・エンゼルズ」第117号より転載し、編集を加えたものです。 「学校に行きたくない」「行きたくても行けない」――。 もしも、わが子がある日突然、不登校になってしまったら……。 今回は、子ども… 続きを読む 同じテーマの記事 難病を持つ娘と過ごした日々 2013.10.01 Kさん(40代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第111号より転載し、編集を加えたものです。 生まれたばかりの娘が難病を抱えていた――。 それは、「自分は不幸だ」と思うには、十分すぎる理由でした。 どん底のような思いで生きる日々……。… 続きを読む 同じテーマの記事 育児にも恵まれた幸福の科学の支部 2013.01.29 こずさん(20代・女性・神奈川県) 幸福の科学のみなさんは、すごく寛容で、個性豊かで、それぞれの個性を生かし合っている雰囲気で、いつも全てを受け入れてもらえてとても嬉しいです。 今は、はじめての育児をしています。 たくさん「ばあば」がいて、支部に行くと面倒… 続きを読む