愛情表現のうまくできない母親だった私が変われた! 2015.03.20 Bさん(女性) Tweet この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第150号より転載し、編集を加えたものです。 反抗期に入り言うことを聞かなくなった娘 私は今から12年前に長女のEを出産しました。母子ともども健康で、子育ては順調でした。 ところが、Eが2才の頃から反抗期が始まり、育児に悩まされるようになりました。 「公園行こうか」「イヤ!」 「お洋服着がえようね」「イヤ!」 Eは、私の言うことにはなんでも反対し、全く言うことを聞いてくれません。 そのうえ私が忙しい時に限って、「遊ぼう。マーマ。遊ぼうよー」と甘えてくるのです。 ちょうど2人目の妊娠の時期。大きなお腹で台所に立つ私を、何度もEがひっぱるので、つい大声で「今忙しいって言ってるでしょ!」と叱りつけてしまいます。 次女のMが生まれてからは、もっと大変になりました。生まれたばかりのMの世話をしながら、自己主張するEと向き合わなければなりません。自然と、声を荒げることが多くなっていきました。 子育てが大変になればなるほど、体力的にもきつくなります。でもそれ以上に、私は娘との間に何か“見えない壁”を感じ、苦しくて、どうすればいいのか分かりませんでした。 この頃の私は不幸感覚でいっぱいでした。 幼少期に受けた心の傷が子育てに影響していると気付いた Eが3才になった年、私は主人が信仰していた幸福の科学に入会しました。幸福の科学の本を何冊か読んでみて、もっと勉強すれば自分も変われるかもしれないと思ったからです。 「親子は深い縁があり、それぞれの役割を変えながら、一緒に生まれ変わって魂修行をしている」という教えをはじめ、私はさまざまな仏法真理を学んでいきました。 そしてEが5才になった時、私は総本山・日光精舎の八正道研修に参加することになりました。 研修では、両親をはじめ縁のあった方との関係を見つめながら、自分の心を反省していきます。私には物心ついてからずっと、「自分は母に愛されなかった」という思いがどうしても消えずに残っていました。 私は、3人姉弟の真ん中でした。母から何かと気にかけられる姉と、常にかわいがられる弟。それに比べて、母に関心を持たれることもなく、いつも寂しかった私……。 幼い頃のことが、次々と思い出されました。 小学校の頃、母に褒めてもらいたくて85点のテストを見せると、「なんで100点じゃないのよ」と言われて傷ついたこと。成人してからも、母にサラッと言われた「あんたのことは、あまり愛してなかったわね」という言葉――。 私は精舎の講師に「昔のことを思い返すと辛くて、母には感謝できないんです」と打ち明けました。 講師からはこんな言葉が返ってきました。 「素直に、仏に抱きしめられてごらんなさい」 その時の私は、講師の言葉の意味が分かりませんでした。しかし、戸惑いを覚えながらも、「私の心の奥にある『母に愛されなかった』という思いが、私と娘たちとの間の“見えない壁”に関係しているのではないかと気づきはじめ、少しずつでも自分の心を変えていこうと決めました。 母と同じように娘に接してしまっていた私 それからは、些細なことにも感謝するように心がけ、また「娘たちを受け入れよう」と、自分に言い聞かせていきました。努力のかいもあり、娘たちとの関係は表面的には良くなっていったかのようでした。 しかし、Eが小学校3年生になったある日のことです。 学校から帰るなり、Eは嬉しそうに言いました。 「今日のテスト、いい点だったよ!」 「100点なの?」 「ううん。70点」 「なーんだ。70点か!」 思わず口を滑らせてしまいました。まずいと思った時には、もう手遅れ。 Eはうつむいて、「もう、ママには見せない」と、部屋を出て行ってしまいました。 私はがっくりしました。自分の子どもには、私と同じ気持ちを味わせたくないのに、振り返ってみれば、私は母と全く同じように娘たちに接していたのです。 「甘えさせるとか、愛情を伝えるとか、それが大事だと分かっている。でも、どうすればいいんだろう?」 私には、母の膝に乗せてもらった記憶がありません。姉や弟のように、自分から甘えることができませんでした。だからこそ、褒めたり、かわいがったり、スキンシップしたりと、自分が母にしてほしかったことを、誰よりも娘たちにしてあげたいと願い続けてきました。 なんとかして自分を変えなければと、私なりに努力を続けていました。しかし、「母に愛されなかった」という記憶と、「実の娘たちなのに、丸ごと受け入れることができない」という感覚は、なかなか消えなかったのです。 仏の優しさに包まれて心の殻が割れた 研修から数年が経ったころ、そんな私に、転機が訪れました。幸福の科学の精舎、東北・田沢湖正心館へ参拝に行った時のことです。 扉を開けて礼拝堂に入ると、目の前には両手を大きく広げたエル・カンターレ像。 その尊い姿を目にした瞬間、「愛しているよ」と語りかけてこられるような、仏の圧倒的な光を感じました。仏の手に包まれたような優しい思いが、私の胸に広がり、私は、数年前に講師に言われた「仏に抱きしめられる」という言葉を思い出していました。 そのとき、心を覆っていたカラが”パリン”と割れたように感じました。 「こんな私を抱きしめてくださる」という実感に、思わず涙がこぼれました。 この、自分でも説明のつかない不思議な体験の中、それまでどうしても拭い去ることができなかった母へのわだかまりが、まるで氷の粒が解けるように消えていったのです。 娘たちが愛おしい! この出来事を境に、自分でもびっくりするほど私の心は変化していきました。 母は母なりの愛し方で私を愛してくれていたんだ、と思えるようになり、葛藤が消えました。 そして、母をいたわりたいという気持ちが日ごとに強くなっていき、幼い時に誰もが抱いている「お母さん大好き!」という純粋な気持ちが、私の心の底から甦ってきたのです。 すると同時に、娘たちとの関係も変わりました。姉妹でおしゃべりしている何気ない姿を見ても「かわいいなぁ」と思えるように。「大好きだよ」と言って、ギュッと抱きしめるのも、今ではもう、普通のことになりました。 これまで叱ると頑なな態度をとっていたEが素直に謝るようになったり、私の外出中には妹と2人で洗濯物を取り込んでくれたりと、優しい心遣いを見せてくれるようになりました。 今では、2人の娘が愛おしくてなりません。娘たちと気持ちが通じ合っているのを毎日のように実感しています。 この幸福を、縁ある方にお伝えしていきたいと思います。 この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第150号より転載し、編集を加えたものです。 月刊「ヘルメス・エンゼルス」,研修・行事,親子関係 関連リンク 幸福の科学機関誌 月刊「ヘルメス・エンゼルズ」 『じょうずな個性の伸ばし方』 同じテーマの記事 ご近所づきあいに負けず、娘のいじめを円満解決 2016.03.22 この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第144号より転載し、編集を加えたものです。 娘(F)からの告白 長女のFが小学校2年生になってしばらく経った頃、毎日一緒に学校に通っているお隣のA子ちゃんとの関係がうま… 続きを読む 同じテーマの記事 食物アレルギーの娘――必要な栄養は親の愛だった 2015.09.01 Nさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第123号より転載し、編集を加えたものです。 食物アレルギーの長女 長女のMが生後半年の頃。それまでの母乳から、初めて粉ミルクを与えた直後のことです。 ミルクを吐き出し、… 続きを読む 同じテーマの記事 中学受験を控えた娘が勉強しない! 2015.07.11 Cさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第147号より転載し、編集を加えたものです。 受験生とは思えない娘の学習態度 一人娘のSは、この春から第一志望の私立中学に通っています。受験に合格後、入学までの間も、中学… 続きを読む 同じテーマの記事 百点満点のママと言われたい!――バリバリママがのんびり長男から学んだこと 2015.06.27 Mさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第134号より転載し、編集を加えたものです。 ほかの子と違ってきちんとできない息子 息子のKは、いつものんびりマイペース。 家でも外でも周りは気にせず、自分なりの楽しみを… 続きを読む 同じテーマの記事 息子が「書きとり」を嫌がる――母子とも間違った完璧主義に陥っていた 2015.05.01 Kさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第121号より転載し、編集を加えたものです。 ノートを投げ捨てて反抗する息子 長男のCが小学校に上がって、しばらくしたある日のことです。 「先生にケチつけられた!」と、C… 続きを読む 同じテーマの記事 幸福の科学の研修を受けて長女を愛おしく思えるようになった 2015.04.17 Fさん(40代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第108号より転載し、編集を加えたものです。 「私のこと、かわいくないんでしょ」 長女のRが2歳半のときに、弟のYが生まれました。 以来、私はYの世話で忙しく、「いい子に… 続きを読む 同じテーマの記事 私のようにならないで――自分が変わることで娘の良い面に気づけた 2015.03.26 Eさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第110号より転載し、編集を加えたものです。 娘の「意固地な態度」が心配でたまらない 娘のYが小学校に入ってしばらくたったころです。私は、娘の友達関係について気になりはじ… 続きを読む 同じテーマの記事 養母との関係を見直して――心配性の克服で豊かな愛の子育て 2015.03.06 Cさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第112号より転載し、編集を加えたものです。 心配が募っていく…… 「自分の意見を言えるようになろう」 小学4年生の娘のMがもらってきた通知表を見て、私はがっかりしました… 続きを読む 同じテーマの記事 「時間厳守」の価値観を変えたら、息子に自主性が生まれた! 2014.10.03 Kさん(30代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第151号より転載し、編集を加えたものです。 時間にルーズな息子 以前の私は、一人息子のTを、毎日のように叱っていました。 「○○君のうちに遊びに行ってくる」 「何時… 続きを読む 同じテーマの記事 息子のアトピーとの闘いの日々から抜け出せた! 2014.07.19 Cさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第135号より転載し、編集を加えたものです。 生後2カ月でアトピーに 長男のSは、生後2カ月頃から、目の回りや口もと、わきの下、ひざの裏などに赤い発疹が出はじめました… 続きを読む 同じテーマの記事 落ち着きがなく問題児と言われた息子が変わった! 2014.07.03 Cさん(40代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第145号より転載し、編集を加えたものです。 問題だらけのダメな子 長男のTが小学校3年生の2学期のことでした。 担任の先生から、授業中に隣の子をつついてけんかになるなど… 続きを読む 同じテーマの記事 不登校だった僕がクラスのリーダーに! 2014.04.30 (幸福の科学学園・関西校 中学2年生男子) この記事は、毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第218号より転載し、編集を加えたものです。 以前通っていた中学校の雰囲気が合わず、中1の時、学校に行けなくなってしまいました。 でも、「幸福の科学学園でなら変われるか… 続きを読む 同じテーマの記事 幸福の科学学園の寮は「成長できる場所」 2014.04.29 (幸福の科学学園・那須本校 中学2年生男子) この記事は、毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第218号より転載し、編集を加えたものです。 小学生のころのボクはキレやすく、嫌なことがあるとすぐにカッとして、親や先生を困らせていました。 さらに、友だちの嫌なところ… 続きを読む 同じテーマの記事 ADHDもユニークな個性!子ども8人を育てる喜び 2014.04.13 Lさん(女性) この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第111号より転載し、編集を加えたものです。 「賢い子に育てなきゃ」 我が家は全部で8人の子だくさんです。高校1年生の長女・Hを先頭に、長男のK(中2)、次女のA(… 続きを読む 同じテーマの記事 ダウン症の次男の子育てで気づいた、小さな成長を喜ぶ心 2014.03.11 Sさん(女性) この記事は、毎月発刊の機関誌月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第119号より転載し、編集を加えたものです。 不安性の私 私は、人から「趣味は何ですか?」と聞かれると、「子育てです。」と答えます。 子育ては大変なことも多いけれど… 続きを読む 同じテーマの記事 長男の生活習慣が改善された! 2013.12.22 Hママ(女性) この記事は、毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第152号より転載し、編集を加えたものです。 どうして平気なの!? 「また、散らかったままじゃない!」 長男のHが2年生の頃です。片付けが下手で、何度言っても机周りが、… 続きを読む 同じテーマの記事 いじめに負けない! 幸福の科学の教えを信じて耐え抜いた娘 2013.11.30 Tママ(女性) この記事は、月刊「ヘルメス・エンゼルズ」第133号より転載し、編集を加えたものです。 駅の駐輪場での出来事 娘のTがいじめに遭っていると私が知ったのは、最初のいじめがあってから半年も経った頃でした。その間、娘は一人でい… 続きを読む 同じテーマの記事 シングルマザーの私が子供に離婚を告げた時 2013.10.08 Uさん(女性) この記事は、毎月発刊の「ヘルメス・エンゼルズ」第126号より転載し、編集を加えたものです。 離婚率が上がっている昨今。 お母さん一人で、子育てに仕事にと奮闘されている方も多いのではないでしょうか。 今回は、子供のちょっと… 続きを読む 同じテーマの記事 娘の不登校の危機を乗り越えた体験談 2013.10.03 Sunさん(女性) この記事は、毎月発刊の「ヘルメス・エンゼルズ」第117号より転載し、編集を加えたものです。 「学校に行きたくない」「行きたくても行けない」――。 もしも、わが子がある日突然、不登校になってしまったら……。 今回は、子ども… 続きを読む