中学受験を控えた娘が勉強しない! 2015.07.11 Cさん(女性) Tweet この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第147号より転載し、編集を加えたものです。 受験生とは思えない娘の学習態度 一人娘のSは、この春から第一志望の私立中学に通っています。受験に合格後、入学までの間も、中学の先取り勉強に取り組んでいました。 娘の通っていた小学校は、中学受験をする子が多く、私は、娘が4年生の頃には受験を意識し、娘を塾に通わせ、勉強のスケジュールを考え始めました。 しかし、肝心のSは、ノートにいたずら書きをしていたり、好きな本を読んでいたりと、私には一生懸命に勉強しているように、全く見えませんでした。 4、5年生までは、「まだ時間もあるし……」と、許していましたが、6年生になっても同じような調子なので、さすがに私も心配になってきました。 本気で合格を目指すなら厳しくしなければいけないと思い直し、早速行動に移しました。勉強しているかどうかをチェックするために、勉強机をリビングから見える位置に移動させ、「受験が終わったら好きなだけ読んでいいよ」と約束をして、マンガや小説などを全部片づけ、机の上を勉強道具だけにしました。 娘の成績に一喜一憂する私 Sの模擬テストの結果は、同じ教科なのに偏差値68を取ったかと思うと、32という時もあって、なかなか安定しません。私は、「この子には高得点を取れる力がある。なんとか安定した実力を維持することができないだろうか」と悩みました。 夏になると模試を受ける人数が増え、偏差値や順位がどんどん入れ替わります。私は、娘の成績を見る度に気持ちがゆれて、焦りがつのっていきました。 「今日の分はやったの?」 「後でする」 「そう言ってこの前もやらなかったでしょ!そんなんじゃ受験生なんて言えないわよ!」 「うるさいな!分かってるよ!」 私は、とにかくハッパをかければもっと成績が上がるはずだと思い込んでいたのです。勉強のことになると、つい私も感情的になってしまい、娘も反発して、最後は泣き叫んで言い争うところまでいってしまいます。 親子で、模試の結果をめぐり、毎日のようにぶつかっていました。 娘の努力を全く認めてこなかった自分に気づいた 12月――。私は間近に迫った受験を前に、娘を連れて幸福の科学の新宿精舎に「学業成就祈願」を受けに行きました。入試本番まで受験勉強をやり遂げられるように祈らせていただきました。 そして祈願の後、導師の方から娘にこんな言葉をいただいたのです。 「神様は、受験の合否に関わらず、あなたの努力を見られています。そして、その努力はこれからの人生にも大きく役立っていきます。ですから合否に関係なく、最後まで精一杯努力してくださいね」 私はこの祈願で、これまでの努力は無駄にはならない、神仏はすべて見守ってくださっていると、心から思えました。 そして、自分の中にあった焦りが、スーッと薄らいでいくのを感じました。これまでは、娘の受験を考えると気が休まることがなく、体調を崩すことさえありました。 同時に、自分の思いにハッとしたのです。 「私は、娘の努力を全く認めてこなかったのでは……」 結果だけを望むのは私自身の“欲” その日、自宅に戻り、自分自身を振り返ってみました。 これまでずっと、娘の模試の結果に一喜一憂しながらも、私は「Sは絶対にもっといい成績が取れるはずだ」と信じてきました。でも、娘がどんな思いで勉強に取り組んでいるのかを考えたことはありませんでした。いつも、努力が足りないと決め付け、もっとがんばってほしいという私の願望を一方的に押し付けていただけだったのです。 そして、以前、私と口論になった後に、娘がくれた手紙を読み返してみました。 手紙には、 「ちゃんと勉強すると約束したのに、携帯をいじっててごめんなさい。 反省したのに、また約束をやぶってごめんなさい。 この手紙を書いている間に、一問でも問題が解けたかもしれないけど……。 直接言えないので、手紙に書きます」 とありました。 受験は私がするわけじゃない。娘自身が一番「勉強しなければいけない」と思っているはずだ……。 娘の気持ちになってこの手紙を読めば、がんばろうと思いながらもそれができない、娘の心の葛藤が分かったはずです。 私は、娘の立場に立って、Sの考えや思いに心を向けていませんでした。自分自身の辛さや苦しさで、感情的に言葉をぶつけるだけで、娘の辛さを受け止めてあげていなかった――。そればかりか、口ぐせのように「勉強しなさい!」と繰り返し、娘を追い込み、傷つけていたのです。 精舎からの帰りに、「私、勉強がんばる!」と言ったSの真剣な顔を思い出しました。これまでだって、娘なりに努力していたはずです。それを認めずに、より高い模試の結果だけを望んでいたことに気づきました。それが、私自身の“欲”だったことに、やっと気づくことができました。 それからは、押し付けを止め、言葉を変えて、娘の気持ちに心を配り、見守ってあげられるように気を付けていきました。 娘のために自分ができることは何かを考えて、一つずつ実践していきました。 また、大川総裁の『発展思考』を何度も読んでは、「毎日少しずつ努力を積み重ねていくことで、次第に高みに進んでいくこと」や、「実践と同時に祈りの力を使うこと」、「正しく努力できるように祈ること」など、自分が学んだことを娘に伝えていきました。 Sは、「お祈りすると、集中できる。」と言い、勉強の前に、お祈りをしている姿をよく目にするようになりました。 第一志望校に合格した娘 私の思いが変わり、焦りがなくなると、毎日のように言い合っていた日々がうそのように、Sとぶつかることもなくなりました。 娘は以前、仏法真理塾「サクセスNO.1」※の「受験生合宿」に参加した時に、「楽しかったー」と元気に帰って来ると、「勉強が大変でがんばっているのは、自分だけじゃなかった。友達だって辛くてもがんばってるんだから、私もがんばってみる!」と言って、それまでなかなか継続できなかった確認テストにも積極的に取り組み始めていました。 その後、「サクセスNO.1」にも毎日休まず通い、冬休みは、昼は塾で、帰ってからは、家でも夜遅くまで勉強していました。勉強時間も伸び、確実に時間内の勉強量も増えて、ぐんぐんと実力をつけていきました。 そして迎えた1月の最初の入試日。結果は、合格でした。でも、チャレンジ校の結果は、不合格―。そしてまだ、最後に第一志望校の受験が残っていました。 私は、Sが今まで重ねてきた努力が、最後の試験で充分に発揮できるように祈りました。 第一志望校の受験を終えたSは、「今までの中で一番集中できた」と笑顔を見せてくれました。 そして、無事に志望の中学に合格することができたのです。 私にとっても、娘の受験は自分自身を見つめ直す尊い機会になりました。これからも、娘と共に成長していきたいと思います。 ※サクセスNO.1 幸福の科学の信仰教育の機関。信仰教育・徳育にウエイトを置きつつ、基礎学力の充実、応用学力の形成にも力を注いでいます。 この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第147号より転載し、編集を加えたものです。 教育・子育て,月刊「ヘルメス・エンゼルス」,祈願 同じテーマの記事 百点満点のママと言われたい!――バリバリママがのんびり長男から学んだこと 2015.06.27 Mさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第134号より転載し、編集を加えたものです。 ほかの子と違ってきちんとできない息子 息子のKは、いつものんびりマイペース。 家でも外でも周りは気にせず、自分なりの楽しみを… 続きを読む 同じテーマの記事 息子が「書きとり」を嫌がる――母子とも間違った完璧主義に陥っていた 2015.05.01 Kさん(女性) この記事は毎月発刊の機関誌「ヘルメス・エンゼルズ」第121号より転載し、編集を加えたものです。 ノートを投げ捨てて反抗する息子 長男のCが小学校に上がって、しばらくしたある日のことです。 「先生にケチつけられた!」と、C… 続きを読む 同じテーマの記事 「怒らない」「キツイ言葉を出さない」で、子供たちがイキイキした家庭へ 2014.11.28 Fさん(30代・女性) この記事は隔月発刊の機関誌月刊「ザ・伝道」第146号より転載し、編集を加えたものです。 子供たちのデキの悪さに爆発する日々 私は20歳で結婚、21歳で長女を出産しました。わが子を見たとたん、もうかわいくて!「立派な人間に… 続きを読む 同じテーマの記事 教師の本気は生徒に通じる! 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