沖縄戦という悲しみの記憶を乗り越えて 2015.04.11 Hさん(70代・女性) Tweet 終戦を迎えても夢でうなされる母 大東亜戦争末期の日本は、本土防衛の最後の拠点を沖縄としました。そのころ、アメリカ軍が沖縄に迫っていたのです。父は、島民たちに島の北部へ逃げるよう指示。母は、当時まだ赤ちゃんだった私を背負って、避難生活を続けました。終戦後、弟が生まれましたが、熱病で亡くなりました。 終戦を迎えて我が家に戻ったのは、10月になってからだったようです。しかし、母は戦争の夢によって夜な夜なうなされる日々を送っていました。軍服を着たままの夫が、家を背にして立ったまま、消えていく――。そんな悲しい夢を見ていたといいます。 それでも「お父さんはどこかで捕虜になって生き延びている」と私に言い続けていました。しかし、私が小学6年生の頃、父が戦死したことが判明します。島民を守るために戦い抜き、愛する島で散ったのです。 沖縄を捨てて“外国”の東京へ 終戦後、母と祖母と3人で父の遺骨を探しに行きました。サトウキビの葉っぱが、さやさやさやさやと音を立てている様子、そこを歩いた記憶は今でも鮮明に覚えています。「父はこんな所で死んだのか」と、ものすごく寂しい気持ちでした。結局、遺骨は見つかりませんでした。 また、当時の沖縄は、アメリカの占領下。今までの宗教や教育が全否定された、つらい少女時代でした。当時は、アメリカ兵に対して、どうにもならない憎しみが出ました。「沖縄」というところが、ものすごく暗く重苦しい感じがして、私は「沖縄を捨てよう」と思ったのです。 パスポートを持って当時は外国だった東京へと旅立ちました。 沖縄のお役に立ちたいと思い帰省 しかし、大都会の喧噪の中で、日本の誇りが忘れられ始めたことに気づきました。 戦後、日本をないがしろにする意見が、どんどん出てきたのです。とても悔しい思いがありました。 自分の心に問うた結果、「そうだ、自分は沖縄や日本を守る為に戦って死んだ父の遺志を継ぐんだ!」と新たな戦いを始めることを決意。私にとっての戦い、それは、祖国復帰運動でした。 当時、沖縄では祖国復帰運動が盛り上がっていました。しかし、反日・反米思想が入ってきて、世論が二つに分かれていったのです。そこで、「復帰の批准貫徹を国会に要請しよう」と、大会が開催されることになりました。大会の7名の代表として私と現在の夫が選ばれました。 その後、沖縄返還に向かって時代は動き、1972年5月15日、沖縄が日本に復帰。27年の占領が終わったのです。 家族で幸福の科学の信仰をもって 1990年、時を経て、日本が経済大国になってゆく中、大川隆法総裁先生による初の沖縄での特別講演会を機に、家族で幸福の科学の信仰を持ちました。その教えの内容に家族みんなが感銘を受けたのです。 そして、2005年4月17日には、地元の沖縄の地に、沖縄正心館が落慶。大川隆法総裁先生より沖縄正心館限定の法話をいただきました。 沖縄正心館限定法話「沖縄正心館に寄せて」より 「沖縄では数十万の方が亡くなられて非常に気の毒であるし、大変だっただろうなと思いますけれども、まったく無意味な死であったとは思えません。それは新しい時代が拓けていくために捧げられた尊い犠牲だった。決して無駄な命ではなかった。それは新しい時代を創るための礎であった」 法話を初めて聴いたときは、30分ぐらい泣き続けて立てませんでした。「これが真実か。自分が求めていたのはこれだったんだ」と本当に救われる思いでした。 2008年には、父と弟の「位牌」を幸福の科学の霊園である来世幸福園に納骨供養。「お父さん、よかったね。本当によかったね。苦しかったことは、もう終わりです」と語りかけました。 夢の中で言われた言葉「ずっと一緒だよ」 さらに納骨後、母の夢に笑顔の父が現れたのです。「ずっと一緒だよ。もうどこにも行かないよ」と、そう夢の中で言われたのだそうです。 母も幸福の科学に出会ってから、精舎への参拝を重ねています。この信仰をもって、とても救われました。「父も天国で幸福の科学の勉強をしていると思う」と語る母は、とても幸せそうです。 さらに私たち家族の供養の気持ち、慰霊の気持ちは、沖縄正心館の祈願「戦争と平和のための祈り」の祈願文の内容を受けて、向かうべき方向が少しずつ変わっていきます。 憎しみを捨て愛を取らなければいけない。一個人の供養から「公の心」になって、沖縄で戦死したアメリカ兵の霊をも救わないといけない。そう思うようになりました。 沖縄平和祈念堂で慰霊祭を毎年開催 2009年から毎年、幸福の科学の会員を中心に、摩文仁の沖縄平和祈念堂で「英霊に捧げる供養と感謝の祈り」を開催するようになりました。その祈りには元米兵の方も参加し、子供たちや地域の方々とともに、真の平和を考える慰霊の機会になっています。 戦後70年たった現在、国際情勢が大きく変わりました。沖縄に中国による「沖縄侵略」という新たな危機が迫っていることを感じています。 戦後70年生きただけでもありがたい思いでいっぱいです。 私達は幸福の科学に救われました。本当に幸福になりました。幸福の科学の教えこそ、世界の人々を救い、宗教争い等をなくし、平和に導く教えだと確信しています。 また、必ずや、日本の国に正しい歴史観と信仰心を取り戻し、今日の日本の繁栄の礎となられた英霊への感謝と供養、名誉回復を成し遂げたいと思います。 また、主エル・カンターレの悲願である人類救済にむけて活動して行くことが、「私のお返しの人生」と考えております。 シニア・老後,法話・霊言,研修・行事 同じテーマの記事 戦後70年 亡き戦友に捧げる祈り 2015.08.13 Jさん(80代・男性) この記事は隔月発刊の機関誌「ザ・伝道」第210号より転載し、編集を加えたものです。 雲の彼方に 「先に逝った戦友たちよ。今から俺も、そこに行くぞ」 1945年7月25日。当時19歳だった私は、「隼(はやぶさ)」の愛称を持… 続きを読む 同じテーマの記事 戦後70年、ようやく届けられた亡き戦友への供養の心 2015.07.23 Yさん(90代・男性) この記事は隔月発刊の機関誌「ザ・伝道」第204号より転載し、編集を加えたものです。 先の大戦は日本の侵略戦争ではない 先の大戦で、私たちは、戦友とともに陸軍兵士として命をかけて戦いましたが、戦後、「あれは日本の侵略戦争だ… 続きを読む 同じテーマの記事 熟年離婚の危機を乗り越えて――信仰の道を歩んで夫婦円満に 2015.04.24 Cさん(60代・男性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第244号より転載し、編集を加えたものです。 「別れてしまえばすべて解決するのではないか」 私が教師として勤めていた職業訓練校を定年退職したころから、妻の態度がよそよそしくなっ… 続きを読む 同じテーマの記事 脳溢血で寝たきりになった夫を介護――生活不安を乗り越えて 2015.03.14 Nさん(70代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第243号より転載し、編集を加えたものです。 日系アメリカ人の夫との結婚を機にハワイへ 私は日系アメリカ人の夫と結婚し、それを機にハワイに移住。やがて2人の子宝に恵まれました。… 続きを読む 同じテーマの記事 本物の真理を知って見つけた生きがい 2015.01.23 Nさん(80代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第223号より転載し、編集を加えたものです。 求め続けていた本物の信仰との出会い いまから30年ほど前、主人が亡くなったのをきっかけに、私は法華経系の伝統宗教の信仰を持つように… 続きを読む 同じテーマの記事 齢(よわい)100歳を迎えて、仏の教えを杖となし 2014.07.20 Oさん(100歳代・女性) この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第261号より転載し、編集を加えたものです。 86歳からの再出発 明治、大正、昭和、平成。御世(みよ)を四代重ねてまいりましたが、まさか86歳になってから新たな人生を歩み始める… 続きを読む 同じテーマの記事 53歳にして人生観が転換!孤独な職人から副工場長へ 2014.07.04 Hさん(70代・男性) この記事は隔月発刊の機関誌「ザ・伝道」第149号より転載し、編集を加えたものです。 勤務先の倒産 「今月で店をたたむことになった。Hさんにも辞めてもらわないと……」 10年以上前のことです。勤めていた老舗(しにせ)和菓子… 続きを読む 同じテーマの記事 母の介護を通してつかんだもの 2013.10.19 悦子さん(70代・女性) この記事は、隔月発刊の「ザ・伝道」第165号より転載し、編集を加えたものです。 「さぁ、好きなことしよう!」 今から十数年前、私が58歳の頃のことです。 当時、外資系企業の人事担当だった私は、オーストラリア人の上司に呼ば… 続きを読む 同じテーマの記事 意志の力で現実を変えていける! 2013.01.31 かずえさん(50代・女性・群馬県) 大川隆法総裁の法話「晩年成功法」を礼拝堂で拝聴させていただき、終始、未来への希望や「まだまだこれからなんだ」というパワーを強く感じました。(※2013年1月27日(日)総本山・正心館にて開催/参考書籍:『生涯現役人生』)… 続きを読む 同じテーマの記事 総裁先生のお姿に元気をいただきました 2013.01.30 みさこさん(80代・女性・神奈川県) 大川隆法総裁先生の御法話「晩年成功法」(※2013年1月27日(日)総本山・正心館にて開催/参考書籍:『生涯現役人生』)を直接拝聴しました。 大川隆法総裁先生は、若くて素敵ですね。 もう幸福の科学の会員歴は30年近くにな… 続きを読む 同じテーマの記事 『生涯現役人生』が日本を救う! 2013.01.30 雷人悟郎さん(30代・男性・東京都) 大川隆法総裁先生の御法話「晩年成功法」(2013年1月27日(日)総本山・正心館にて開催/参考書籍:『生涯現役人生』)を本会場にて拝聴させていただきました。 御法話の内容や、会場の雰囲気が非常によく、元気とやる気と勇気を… 続きを読む 同じテーマの記事 「自家発電の力と実践力」をつける決意 2013.01.29 ひよちゃんさん(50代・女性) 今日は本会場で大川隆法総裁先生の講演「晩年成功法」と質疑応答に参加させていただきました。(2013年1月27日(日)総本山・正心館にて開催/参考書籍:『生涯現役人生』) 私は今、大川隆法総裁先生と同じ56歳です。 これか… 続きを読む